ヴァリエーションが好きやねん vol.2

バリゴヤの頭



▲いくつか出てくる岩壁を巻くところ(なためさんphoto)

そこに魅惑的なお花があるわけでなく、そこにこだわるような格別の眺望があるわけでなく
何故にバリゴヤの頭なのか。

稲村、大日の稜線からストンと落ちたところから立ち上がるバリゴヤの頭は
来るものを拒むような神々しい稜線を描いている。
● ● ●

大峰山系に足を踏み入れるたびに遠くから眺めていたバリゴヤの頭。
呼びかけに3人が手をあげてくれた。(感謝)

取り付きは大川口から川迫渓谷に沿ってやや西へ行ったところ。
朽ちた鉄製の梯子が目印。
午前6時20分レディゴー。




植林帯の急斜面を登って行く。
踏み跡はかなり薄いが、目星をつけておいた稜線にのると
所々に色あせたテープがあった。

植林帯が終わると自然林が目立つようになり
すでに散りかけのミツバツツジが目に入ってきた。
内心、僕の好きなシロヤシオとの対面を願っていたが叶わなかった。

このルートのメインのお花はシャクナゲである。
ただそのシャクナゲもまだ蕾の状態だった。




植林帯の中を確実に高度を稼いで行くと
行く手をさえぎるような大きな岩壁が何ヶ所も出て来た。







大半が巻いて行ったが、3ヶ所でザイルを出し
ゴボウで登ってもらった。

その内、一ヶ所でまだ真新しい残置ザイルがあったが
僕たちは、自分たちのザイルを出して登って行った。







よく似たような難所がなんども出現。
バリエーションを満喫するに舞台装置が十分すぎるほどのところである。
ただ、急斜面では落石に気をつけなければならないところが多々あった。










H1368から東に広がる眺望は、行者還りの稜線?




H1540のピークにて。
眼前にバリゴヤの頭の南に位置する1550のピークが視界に入って来た。
もうバリゴヤの頭は近い。
しかしH1540の眼下にあるコルへ下りることができないほど切り落ちている。
しかも下降ルートの目印になるべきテープもない。
たぶん、どのパーティーもここで躊躇したことを想像するにかたくないところだった。

コルへ下りるのに右側に巻いて行ったらコルへたどり着けそうな
ところがあった。

ここのルートファインディングで30分ほどかかっただろうか。






▲バリゴヤ手前のH1550のピーク



       
やったぜベイビー!!!(12時40分)
ついにバリゴヤの頭のピークを踏んだ。感激!!!




           今日の仲間は
           なためさん、すみこさん、yassan、小生

バリゴヤの頭から、大日、稲村を眺める。
いつも眺める位置関係と逆である。

稲村が手に取るように間近に映るが
稲村からだと登り返しが本当にきつそう。
もしもバリゴヤの頭を再度踏む機会があるなら
次回は、稲村からのルートか、それともモジキ谷からのルートか。




下山は登って来た道をピストン。
このルート、登りよりも下りが要注意である。
急な斜面では、何度もザイルを出し懸垂で降りた。

登りでは迷うことなく計算通りに事がすすんだのに、
下りでは幾たびと支尾根に入り込み軌道修正を図ったことか。
ピークを踏んだことによって幾分緊張感が欠けていたことに起因していたかもしれない。
(次回の山行の教訓として生かしたい)







駐車地点まであと100m足らずのところで
強行に谷筋に降り、降り立ったところは
大川口から北へ150mくらいのところだった。

駐車地点へ午後6時30分、無事フィニッシュ。

一日たって振り返ると、ほんとうに山らしい山歩きだった。
そして大いに記憶に残る山行だった。

シャクナゲの枝木などに引っかけたような切り傷が足の脛や太腿についていた。
それは山行の激しさを物語るに十分な勲章(?)だった。(笑)



  1. 2011/05/16(月) 20:56:57|
  2. 大峰の山々
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鳳凰三山 11.4.29-5.1



▲薬師ケ岳から観音ケ岳への稜線

薬師小屋の主人曰く「今年の積雪は、例年とくらべるとかなり少ない。」と。

薬師小屋前にダケカンパの大きな幹の老木があり、
地面から2mほどのあたりでその幹が二またに分かれている。
雪の多い時はそれに腰をかけるらしいが
今年はその二またに腰をかけるほどの高さの積雪はないと。

● ● ●

29日の深夜2時過ぎに、夜叉神峠の駐車場に着き、テントを設営。
3時間ほど仮眠し、午前6時45分レディゴー。

登山口からカラマツが多くを占める樹林帯の中
緩やかながらもほぼ登り一辺倒の長~い道のりが続く。

樹林帯の中は雪はないが、わずかに残っている雪が凍っているため
登山口から2時間ほど経過したあたりでアイゼンを装着。

今回メンバーが背負っているザックは、それぞれ重い。
そのためか無口でその重さに堪えながらもくもくと歩を進めた。




樹林帯の植生が、カラマツからシラビソ、トウヒなどに変わるあたりから
木々の枝枝の間から勇壮な北岳が垣間見えるようになった。

杖立峠、焼け跡場を経由して12時45分、苺平に着く。
ザックをそこにデポし辻山へ。

辻山からは白根三山を望むのに遮る立木がないので
ストレートに眺望を楽しむことができた。

冠雪した北岳が神々しい。
そう言えば表銀座を歩いた時、はじめて穂高の稜線を見た時にもそのような印象を抱いたっけ。



▲北岳



▲右から北岳、間ノ岳、農取岳の白根三山(すみこさん撮影photo拝借)

午後3時過ぎ、テント設営地の南御室小屋に着。
色とりどりのテントが20張りぐらいあっただろうか。
四方が高い樹林に囲まれているので風がなく、テントの設営には快適なところだった。

夕方からのテント内での食事時は、翌日の鳳凰三山歩きの期待もあって話が大いに弾んだ。




4月30日、6時15分レディゴー。
さあ、ここからが今回の山行のメインの行程。
目指すは、薬師ケ岳~観音ケ岳~地蔵ケ岳のピストン。

テン場からいきなりの急登が待ちかまえている。
以後きびしいアップダウンが続くが偽ピークのない解りやすい稜線歩きだった。

昨日とちがって背負っているザックの中身は、一部テン場に置いてきたので
足取りは軽くならなけれならないのだが
昨日より重く感じるのは、体が高度順応していないせいか。

昨日、辻山で見た北岳をずっと左手に見ながら歩くことに。
ただ今日は、北岳の山頂付近に白い雲がはりついていて
抜けるような紺碧の空をバックにした北岳を拝みたいという願望は叶わなかった。



▲P2667から見た北岳

今日はやけに横風が強い。
その風のために、よろけそうになることが何度かあった。
風は強いがガスが出ていなかったのがさいわいだった。

薬師ケ岳が視界に入ってきた。
薬師岳は地蔵ケ岳のオベリスクかと見まがうほどよく似ている。



▲薬師ケ岳のピーク

このあたりは、例年と比べて積雪は少ないといえど
雪山歩きを堪能できるほどの積雪があった。






         今日の仲間は
         なためさん、すみこさん、ハラッチさん、yassan、
         キッシャン、キャットさん、小生

次に目指すは、観音ケ岳。
すでに地蔵ケ岳から帰って来る人もいた。







観音ケ岳に目をやると、点在する人の姿の多さが確認できるほどはっきり読み取れた。







観音ケ岳から地蔵ケ岳のオベリスクがしっかり視界にはいってきた。
遠くから眺めている分には、賽ノ河原からの登りがきつそうに映った。




体の動きも重いこともあって、地蔵ケ岳のピークを踏まなくてもいいかと
すこし弱気な考えが頭を掠めた。







賽ノ河原に降り立って地蔵のオベリスクを眺めると
遠目で見た時に抱いたほどの急な登りはなかった。

地蔵のオベリスクは、空に向かって滑らかな長大な石が積み重なって
ピラミダルな岩峰を形成している。




巨岩を縫うようにしてピーク下まではたどり着くことはできたが
ピークを踏むことはできなかった。

ピークには、巨大な二つの立った石の間に残置ロープが2本設えてあったが
その残置2本に体を預けてチャレンジするにはリスクが多いとの判断で
誰もチャレンジしなかった。




地蔵ケ岳からは、北東方向に霞がかった甲斐駒を眺めることができた。
甲斐駒はどこから見てもいい形をしている。好きな山の一つだ。




地蔵ケ岳をあとにして、歩いて来た稜線をもどることに。

観音ケ岳と薬師ケ岳のコルあたりで山梨県警のヘリが飛んで来た。
足を負傷した若者が救助を要請したようだ。
間近でその救助の様子を見ていたが、映画さながらの緊迫した場面だった。




5月1日
天気予報通り、夜半から小雨がテントを打った。
朝4時前に起床、朝食をすませ、テントを撤収。
午前6時20分頃、下山へ。

下りは樹林帯の中の歩きで、樹林が雨を遮ってくれるので
小雨を苦痛に感じることはなかった。

午前10時30分頃、駐車地点へ無事下山。
  1. 2011/05/02(月) 23:36:55|
  2. アルプス他、大阪から遠い山
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