ヴァリエーションが好きやねん vol.2

堂倉谷遡行 11.8.27-28



▲堂倉谷を代表する水量たっぷりの奥七つ釜
堂倉谷は近畿で屈指の美渓である。
一日目で下部を、二日目で上部の予定であったが
水量が想定外の多さだったので下部だけの遡行に変更。
二日目は沢を離れてバリエーションチックな堂倉山を経由して大台ヶ原駐車場へ。

● ● ●

27日の朝5時に道の駅「かなん」で待ち合わせをして一路大台ヶ原へ。
大台ヶ原ドライブウェイを走っていると眼下に美しい雲海が広がっていた。
思わず車を停めてワンショット。




7時30分頃、堂倉谷へ向かってレディゴー。
堂倉滝までは激下りだという情報を得ていたが
実際歩いてみるとそれほどの激下り感は抱かなかった。




2時間半を要して堂倉滝に着いた。
ここで沢装束の出立ちに。
さあ待ちに待った堂倉谷への遡行の始まりである。




台風の影響(?)でひん曲がった吊り橋を渡って行く。
吊り橋を渡った所の急斜面を登って下った所が堂倉谷の本流の川床。




今日はやけに水が多い。
水の中に最初の一歩を踏み入れると、ともすると流されそうな勢い。
加えて今日のザックは、テン泊装備のためずっしりと肩にのしかかる。
そのため下手をするとバランスをくずして足元がふらつくこともしばしば。




小さな斜瀑といえども怒濤の流れである。
シャワークライミングをすれば流れに一気に押し戻されそうな勢いである。




目を見張るような大きな滝。
7mと30mの連瀑。
先行グループが7mの滝壁の右に取り付いてたが、水量が多いので今日は撤退するとか。




その滝のアップの写真。
水量の多さを物語るド迫力!!!




泳いで取り付くもザックが重いため
頭を押さえられ気味になり、いつもと勝手がちがう泳ぎになるので、刹那、焦った。




ふだんはもっともっと静謐な流れなのであろうが
今日は人をも飲み込みそうな力のある水であった。
しかし変わらずのエメラルドグリーンの水は釜いっぱいにたたえていた。
その水は、堂倉ブルーと名付けてもふさわしいような独特な色であった。




水温がぎりぎりの冷たさ。
痛く感じるほどの冷たさでないのが幸いであった。




きびしい巻きを要求される。




そして水中をへつっても行く。




怒濤の斜瀑。
さほど高くない斜瀑なので水量が少なければシャワークライミングを楽しめるのだろう。
そして堂倉ブルーの釜にドヴォーンと飛び込み水と戯れることができるのだろう。
が、今日はそれができない。




悩まされ続けた何度もあった竹やぶの巻き。
かろうじてあるかないかの踏み跡を進むが
へたをすると顔にあたったり、立木の枝がザックにひっかかったりで
僕の記憶の中でもあまりないいやらしい巻きであった。




竹やぶを抜けたと思ったら川床に降りるのに厳しい斜面。
最後尾を歩いていた僕は、
油断からか1mほどの斜面を滑り落ちて膝を打撲した。
しばらく痛みを引きずりながらの遡行であったが
同行メンバーの足並みを乱さずに済んだので事なきを得た。




メンバーの勇ましい懸垂下降シーン。







腰まで浸かって渡渉するも、流れが急なので
一歩一歩の運びが慎重になった。




門のような形をした滝。やはり「門の滝」と言うらしい。







その門の滝を見ながら右側を登って行くと
あの「奥七つ釜」が現れた。
この奥七つ釜も水量さえ少なければ水心を行けるとか。
名前の由来通り七つの釜を数えながら遡行できたら
どんなに楽しいことだろう。

奥七つ釜の前でその豪快さにしばし見とれていた。




奥七つ釜を過ぎてやや行ったあたりでちょっと強い雨が落ちて来た。
遡行終了地点がまだ見えぬ所であったので
メンバー一同口にこそ出さないが一瞬不安の色が顔に。

雨あしが強くなる前に止んでくれたのでほっとしたが
その時間帯、大阪では1時間前後のドシャ降りの雨だったとか。




遡行終了間際に見た最後の滝。
名前があってもいいぐらいのいい形をしていた。




見えた、堰堤が!!!
これで今日の遡行は終わりだぁ!!!

疲れた身体に希望が湧いた瞬間だった。
しかしそこから林道に出るまでの急な斜面が最後のだめ押しというくらいきつかった。




林道に出た頃には、夕闇が落ち薄暗くなりはじめていた。

泊まりは堂倉製品事業の廃屋。
うまい具合にテントを二つ晴れる屋根付きのスペースがあったので
そこをねぐらにした。

アルコールを飲みながら今日一日の遡行を振り返って
予定の上部遡行は断念のムードが支配的になっていたので
上部遡行は中止になった。




翌日は堂倉滝まで林道を歩くのはおもしろくないということで
堂倉山を周回して帰ろうと。

しかし前日までの疲れが残っているのと
濡れた中身のザックが重いせいで
堂倉山にたどり着くまでは這這の体であった。




そして堂倉山でメモリーショット。
沢で撮るべきメモリーショットだったが
それを忘れるほどの厳しい遡行だった。



       仲間は
       キッシャン、なためさん、ハラッチさん、すみこさん、ヨッシー、小生

28日午後1時30分、大台ヶ原駐車場。
  1. 2011/08/29(月) 20:14:38|
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弥山川遡行



▲ルートファインデイング力を試される巨岩ゾーン

僕の山仲間は、北鎌などそれぞれの夏を謳歌すべく目的地へ散らばって行った。
都会に残された(笑)僕が目をつけたのは、弥山川双門コース。
まだ一度も行ったことがないので、前々から行ってみたい候補地としてあたためていた所。

● ● ●

熊渡にはかろうじて車一台をとめるスペースが空いていたので
そこに車を停め6時30分レディゴー。

しばらく歩くと、カナビキ尾根に通じる林道と白川八丁に誘導される分岐点。
白川八丁に初めて立つ。
どこを見渡しても水がなく、灼熱の太陽に照らされた小石が川原を埋めている。




川原を進むと、大きな赤いペンキの矢印が目に入って来た。
こんな調子で目印があれば,簡単だと思うが
先へ進むにしたがって、頼りは小さなテープや梯子だけ。
単独なのでテープが視界にはいってこないと、刹那不安になるところもあった。




ガマの滝を過ぎると、渓相はかわってきた。
水流がはっきりし、渡渉を何度も繰り返す。

朝方、雨がふったみたいで鎖の設えた斜面では、
靴がすべるので気を引き締めた。




崩壊した橋を横目に過ぎる。
そのような橋は何ヶ所かあって、新しい物が設えてあった。
総じて、鉄梯子は新しい印象を受けた。




渡渉をするのに、登山靴を初めてぬいで、裸足で渡った。
今日は水が少なかったので靴を脱いだのは一回で済んだが
水量が少しでも多い時は、自然と靴を脱ぐ回数が増えるのは覚悟しなけれならない。




目を凝らして歩いていれば、赤や黄色のテープが目にはいってくる。




岩場をへつったり、巨岩を乗越えたりするのに注意を要するところがあった。
林道に一個の墓石があり、別のところには弔いのレリーフがあった。




地図上では、一本の線で登山道があるかのように描かれているが
右へ行ったり、左へ行ったりを何度も繰り返しながら進む。




一の滝、二の滝は暑さで疲れた体に心地よい。
今日は暑さのせいか、普段の山行きではそれほど汗をかかないのだが
やけに汗をかいた。
そして、体はすでにバテ気味であった。




吊り橋を渡り、双門の滝まで谷を離れて大きく巻いて行く。
そしてその間は長い。
その間に倦むほどに鉄梯子が出てくる。
暑さでバテ気味の身体にとってこれほどつらく感じるものはなかった。
足はおろか、両肩まで疲労が忍び寄ってきた。







気の遠くなるような鉄梯子。
滑らすとイッチマッタダーの世界である。クワバラクワバラ。




双門の滝。切り立った崖から水が落ちている。
遠くから眺めているだけである。
見ている側の壁も同じように切り落ちている。




再び、川床に立った。
ここから河原小屋は近いはずである。
持参の氷を入れた水はすでに飲み干し、
コップを出しては、沢の水を何度も何度もすくって飲んだ。




無人の河原小屋。
中に入るときれいに使われていて
疲れた体に昼食を補給。そして冷たい缶ビール。
単独行なので、30分ほど昼寝を貪った。




昼寝をとって少しは疲れがとれたか。
狼平をめざして再び始動。

エメラルドグリーンの水は何時見ても気持ちがいいし、癒される。







噂の鎖の梯子。
這這の体の身体にとって最後のとどめ。
最初の一手がつらい。しかも頑丈な梯子が揺れる。




そして、岩に打ち込まれた鉄筋の上を歩く。
足元を見ると竦むほどの高さではないが、一歩滑らせば再起不能である。




その左前方には無名の滝が。




狼平、午後3時。
予定よりも大幅に遅れた。




下山は、頂仙岳を横目にブナに覆われたフラットな道は快適だった。

カナビキ尾根を経由して午後5時40分、駐車地へ、

今日一日でどれだけ水を飲んだか解らない山行が無事終わった。
  1. 2011/08/15(月) 12:52:32|
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上多古・上谷



▲水量が多く、水しぶきを豪快にあげる

sawanakamaの会の企画に久しぶりに参加。
参加者は、taqさん、emuさんと小生の3人。
前日に雨が降ったために予想を上回る水量で
シャワークライムはお預けの日になった。

● ● ●

土曜の夜、川上村の某所で落ち合い、久しぶりに会う面々と12過ぎまで話は盛り上がった。

夜半、谷から吹き上げて来る風が実に気持ちがよかった。

車のそばで寝るのでシュラフじゃなくタオルケットを持参したが、
暑くもなく寒くもなく快適に寝ることができた。

翌朝、上谷(こうたに)へ。
上多古川本流の水は濁っていたが
上谷への分岐から奥へ進むと本流とは違って水は澄んでいた。
本流の水は僕たちが帰る時も濁ったままだった・・・。

午前7時30分、上谷の駐車場に着く。
準備をして右手に上谷を見ながら入渓地点に向かう。
8時入渓。




水量が多く、とにかく水の勢いがすごい。
小さな滝が続くが、水量が多い上に、水が冷たいので
シャワークライムをすると一気に体温を奪われそう。
リーダーのtaqさん曰く
「いつもはこんなに水は多くはないよ。ほとんどの滝は直登できるよ」と

巨岩の間を縫ってゆくが、ゴボウで引っ張り上げてもらわないと乗越えられないところも。




滝の落ち口から下を見るが水の流れが豪快そのもの。
今日は行けども行けども滝のオンパレードの印象が強くて、
写真を見ていても、どの滝がどこの滝だったか鮮明に思い出すことができない。




できるだけ臨場感のある写真をと、思うがこれがなかなか難しい。(笑)

以下の写真は、とにかく滝、滝、滝です。
滝にもいろいろな表情があって見る位置を変えると
印象がまた変わります。




とにかく今日は、大小の滝は問わず、よく巻いた。
選択肢はそれしかなかった。




今日は誰も泳がない。
泳ぐという文字が頭の中から消え去っているみたい。
泳ぎが好きな僕でさえ、気持ちが動かない。
目の前にシャワークライムするのに絶好の小滝とたっぷりと水を擁した釜があるのに。







水に濡れた岩場をへつるが、ここの谷の岩はフリクションがあまりきかなく
滑りやすいところが多々あった。










滝が多すぎて、事前にインプットしておいた滝名と合致しない。







ここでも落ち口から釜を見る。
飛び込みたくなるが、今日はできない。







50mもあろうかと言う壁が出現。
上の方では霧状の水泡をまき散らしているみたいで
虹が小さな放物線を描いているようにも見えた。




続いて4段20mの斜瀑。これは左から巻いていった。
この滝も水量が少ない時は、直登できるとか。







牛呼滝、10時30分。
入渓して3時間で目的地に着いた。
少し早いが牛呼滝をバックに腹ごしらえをした。

そして恒例のメモリーショット。


            今日の仲間は、taqさん、emuさん、小生。



▲牛呼滝

今日の核心は、牛呼滝の巻き。
高さにして40mくらいは登らなければならない。
牛呼滝右岸の草付きスラブを登って行く。
リードはtaqさん。
30mザイルを使って2ピッチで杣道に出たが、
ここで1時間30分くらいかかっただろうか。
下からリードの進み方を見ていると簡単そうに見えるのだが
支点をとる箇所がなくて手間取っているみたいに見えた。

僕の番。
ザイルをロープマンにセットしてゴー!
下から見ている感じと違って、濡れた岩に手掛かりが少なく慎重さを要す。
1ピッチ目でたどり着いたところは、3人がかろうじて立てるやや傾斜のあるバンドみたいなところで
立木でセルフビレイをとったが、かなり窮屈なところだった。

2ピッチ目では掴めそな木の根があったので
1ピッチ目よりは簡単に登ることが出来た。







杣道を辿って駐車地点へ向かったが、
その杣道も崩落しているところが何ヶ所かあり気がぬけなかった。

午後1時過ぎに駐車地点に。

遡行時間は短かったけれど、久しぶりに沢遡行らしい遡行を楽しむことができた。



  1. 2011/08/07(日) 21:45:24|
  2. 沢遡行
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